「断熱性」と「気密性」の関係 【C値・Q値・UA値】

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C値と気密性  断熱性とQ値・UA値

性能の高い住宅の三つの条件は、断熱性、気密性、換気に優れていることだと言われています。施工時に生まれる隙間が断熱性を損なうだけに、隙間をできるだけ減らすことが注文住宅の家づくりでは非常に大切となります。その目安となるのが気密性なのです。

 

気密性の高い住宅は、隙間からの熱損失がないため保温性に優れ、冷暖房の効率が優れた住宅の事です。どれほど精密に設計・施工された住宅でも、施工段階で細かい隙間がどうしてもできます。完全に密閉された家というものは、まずありえません。しかし、隙間があまりに多くて気密性が低いと、いくら高断熱にしても、エネルギーのロスが大きくなってしまいます。それでは、どのくらいの隙間までなら断熱性が損なわれずに済むのか。その基準となるのが、C値(隙間相当面積)です。C値というものは気密性を表す数値で、住宅全体の隙間面積を、延べ床面積で割って計算します。値が小さいほど、気密性が高いことを意味します。

 

 

 

C値は住宅の隙間を表す値!!

大多数の住宅専門家が指摘するように、C値は1.0以下が必須だと考えています。C値を簡単に説明すると、C値が1.0なら、その住宅の隙間を全部集めると葉書ー枚分の面積になるということです。

 

よく自社の住宅ではC値2.0とうたっている住宅会社がいますが、1.0を基準にすれば論外のレベルといわざるを得ないのです。しかも、そういった住宅会社の建物を実際に測定してみると4~6程度の場合がほとんどです。C値4~6ですから実に葉書4~6枚分。昔の換気扇の穴くらいの隙間があるということです。さらにいえば、そもそもC値についてしっかり説明できない住宅会社やハウスメーカーもいます。そうした住宅会社やハウスメーカーが建てる住宅では、C値が二桁に達することも珍しくありません。これは現実の話です。名前は出せませんが大手のハウスメーカーが建てる住宅でも起こっていることなのです。そうなるともはや断熱計算は全く無意味で、Q値もUA値も名実ともに机上の空論となります。ちなみに、住宅先進国のドイツで採用されているC値は、0.15~0.3が標準です。

 

C値  =  家全体の隙間の合計(C㎡)  ÷  建物の延べ床面積(㎡)

※実際には[家全体の隙問の合計]は設計図十の数値では計算できないので、C値は埋論値ではなく実測値になる。値が小さいほど、「隙間が少ない=気密性が高い」といえる。

 

 

Q値・UA値だけでは本当の住宅性能はわからない!!

 断熱性を表すQ値やUA値は設計図から割り出す理論値なので、実際に住宅を建てたときに隙間から逃げだすエネルギー損失は、計算に含まれていないのです。さらに細かくいうと、屋根から逃げる熱エネルギーや床下に逃げる熱エネルギー、窓や壁から逃げる熱エネルギーなどは、断熱材の厚みやサッシの性能まで含めて計算するのに、隙間から逃げる熱エネルギー損失は全く計算しないのです。

 

極端な話ですが、壁に大きな穴が開いていて熱エネルギーがどんどん漏れている家でも、隙間が勘案されない以上、Q値とUA値の計算では反映されない結果が出ます。つまり、隙間から熱はいっさい逃げないという、わけのわからない、つじつまの合わない計算式なのです。住宅業界ではこんなことがまかり通っているのです。計算の結果、Q値が2.0だった家があるとしましょう。2階建て34坪の住宅です。ところがこの家には隙間が多く、C値は5.0でした。すると、実際のQ値は2.45という計算になるのです。これは、風速7.6メートルという設定での計算です。砂埃が立ったり落ち葉が舞ったりするようなそこそこ強い風です。その環境下において、葉書5枚分もの隙間があると、そこからどんどん熱が逃げ出してしまうでしょう。断熱効果に非常に大きな影響を及ぼすことは、いうまでもありません。


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