住宅の長期保証制度に疑問を感じる人が多い!!

長期保証

住宅の長期保証は本当に必要なのか?

2000年に「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」が施行されました。「構造上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の二つについて、住宅会社は建築後10年間の瑕疵担保責任を負い、無償補修や賠償に応じなければならないと義務づけられたのです。建てた住宅会社が10年後に倒産していると困るので、2010年には「瑕疵担保履行法(住宅瑕疵担保屐行法)」ができました。住宅会社が住宅瑕疵担保責任保険に加入することで、たとえその会社がなくなったとしても、消費者は必要な修補や賠償を受けることができます。2000年以前は、建てたあとに発生したトラブルに関して住宅会社は責任を問われなかったのですから、消費者保護の意味で大きな進歩です。こうした影響で地盤改良工事が普及したし、メンテナンスに関する意識も、2000年を境に向上したといっていいでしょう。

 

 

家も定期的に点検することで寿命が延びる!!

住宅というものは、建てたあとの手入れが不可欠です。自動車には車検制度があって、2~3年に1回は整備を受け、劣化している部品は入れ替えるように、法律がオーナーに義務づけています。しかし住宅には、法的な「家検」がありません。オーナーが自発的に行わなければならないのが現実です。定期的に点検をして、不具合が生じる前に修理やメンテナンスを施せば、住宅の性能を維持し、寿命を大幅に延ばすことができます。水漏れは通常、10年近くたたなければ発生しませんが、地盤の傾きや沈みは、3年に1回くらい調べておいたほうがいいでしょう。メンテナンスには一定のお金がかかりますが、ことが起こってからでは大きな費用が必要になります。

 

 

メンテナンスの記録が家の資産価値を守る

住宅の資産価値を金額に換算するものだと考えれば、ある日突然誰かに貸すとか、ある日突然売らなければいけなくなったとき、何も手を入れずボロボロになっている住宅は、当たり前ですが自分が思っているような値段で評価されないでしょう。しかし同じ年数が経っていても、手入れさえしていれば、資産価値は上がるのです。宅建業法の改正で、住宅の履歴は重要な説明事項と定められました。中古住宅の取引において、住宅履歴がある場合はきちんと入れるように決められたのです。これから先は築年数に関わらず、図面も家歴もメンテナンス記録も残っていない家は、昔の家だとして市場で区別され、評価は低くなります。反対にメンテナンスの記録は、取引上の価値に反映されます。

 

先進的なユーザーはすでにそこに気づいていますが、残念ながらすべての住宅オーナーがそうではないのが実状です。30年後の自分の家の価値を上げるか下げるか、決めるのは自分だということに気づいてください。持っている資産の価値を高めることが当たり前にできる人こそ、賢い消費者なのです。優秀な住宅会社は、メンテナンスを行う大切さをさらに啓蒙する必要を自覚しています。

 

 

まやかしだらけの住宅の長期保証制度!!

新しい法律の施行に伴って、いろいろな制度を設けるハウスめーかーや工務店も出てきました。代表的なのが、20年や30年といった長期にわたる保証サービスです。法律上の瑕疵担保責任は10年なので、一般的な瑕疵保険は10年です。しかし20年、場合によっては30年もの問、施工会社が独自に保証するというのです。一見すると、消費者に寄り添ったサービスのように見えます。ところが、契約書を細かく読んでいくと、さまざまな条件が付与されていることがわかります。よくあるのが、建ててから10年後にその会社がメンテナンスを行わないと、以後は保証が延長されないという仕組みです。しかも、10年目のメンテナンス時に、場合によってはリフォムしなければいけないと書かれていることもあります。もちろん、リフォーム料は家主の負担です。結局はその住宅会社に大きなお金を落とさなないといけない仕組みになっているのです。このように、長期保証の実態は消費者に優しいサービスからはかけ離れているのです。ここではあえて言葉を選びませんが、大手のハウスメーカーは、ほぼすべてがこうだと言ってよいでしょう。

 

 

見せかけだけの長期保証に注意しろ!!

このような保証サービスが何を保証しているのかといえば、自分たちが提供した定期点検の結果に対する保証だといいます。たとえば、地盤を定期点検した結果、傾きがないと結論づけたのに、その後、傾きが生じていることが判明したときは保証されます。しかし、点検していない部分に出た不具合については、適用されることはないというわけです。本来ならば、長期保証がついた家を買った人は、設定された期間の保証を無料で手に入れたと安心するはずです。正確には「今後もお金を払ってくれるならバックアップします」というシステムなのに、大きな誤解を与えています。こんな見せかけだけの20年保証や30年保証が、最近とても増えています。ここでも言葉を選びませんが、大手のハウスメーカーにみられる傾向です。

 

 

住宅会社選びは保証選びでもある!!

法律で定められている10年の保証でさえ、対応できる体制を整えられていないハウスメーカーや工務店も少なくありません。雨漏りなど急なトラブルが起こったとき、大手ハウスメーカーなら24時間365日の対応が可能です。しかし個人経営の工務店だと、夜中や休日には電話がつながらず、処置が遅れてしまいます。致し方ないことですが、こうした緊急時の体制も住宅への安心の一部だと考え、外部業者と連携するなどしてサポートする住宅会社も現れています。保証の10年間プラスアルファで、サポートを行うメニューなども登場しはじめています。これは、あらかじめ積み立てておいたお金を使って、定期的なメンテナンスを工務店から提供してもらう仕組みです。このプログラムを使えば、3年に1回はメンテナンスを受けることができます。このようなサービスは、すべてお客さまの大切な住まいの資産価値を守るためであることはいうまでもありません。そして、家の資産価値を守れるかどうかは、家を建てるときの住宅会社選びに大きく左右されるのです。

 

住宅会社との付き合いは、家を建てるまでの半年から一年と思いがちですが、現実には家を建てたあとも、数十年のお付き合いが続くものです。むしろ、家を建てたところから本格的な付き合いが始まるといえるでしょう。住宅会社選びは、あなたの大切な住まいを末長くともに守っていく大切なパートナー選びと考えなければいけません。


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