はじめてでもわかる!!「住宅ローンの基礎知識」

住宅ローンの基礎

【目次】

 

 

住宅ローンについての基礎知識を身に付けよう!!

貯蓄で足りない住宅費用は、住宅ローンで支払うことになります。ローンの仕組みや借入先の違いなどを理解し、吟味して選ぶことが大切です。貯金では足りない額を補うことが大切です。

 

住宅費用をすべて現金で用意できればいいのですが、貯めるまでに時間がかかり過ぎて、現実的ではありません。そこで、貯金では足りない住宅費用を、住宅ローンを組んで支払います。ローンと聞くど借金のイメージが強いですが、現金で家を買える人はごく稀なのでさほど心配はいりません。

 

 

現在は民間融資が圧倒的主流に!!

ローンには、大きく分けて「公的融資」と「民間融資」の二つがあります。「公的融資」とは、財形住宅融資や自治体融資など、公的機関が関わる融資のことです。それに対して「民間融資」は、銀行などの民間金融機関による住宅ローンのこと。なかでも、住宅金融支援機構との提携ローン「フラット35」は、銀行だけでなく住宅ローン専門会社などでも扱われます。そのほか不動産会社の提携ローンで生命保険会社や信販会社のローンもあります。

 

 

今後は金利の上昇には注意すべき!!

ローンで惜り入れたお金は、利息を付けて返します。気を付けたいのが、変動金利だと金利に上下があること。数字だけを見ると、2%~3%になっても大した差はないように思えます。しかし借入金が高額のため、長期間利息が加わり続けると返済総額が大きく変わってくるのです。金利が変動するタイプの商品を選ぶときは、金利が上がったときのこともシミュレートしておきましょう。

 

 

複数の金融機関でローンを組める?

住宅ローンは、取得する住宅を担保として契約します。なので、異なる金融機関でそれぞれローンを組むことは、権利が競合してしまうため困難。複数のローンを組むのであれば、借入先は一つにしぼりましょう。

 

住宅ローンの種類

【公的ローン】

財形住宅融資 勤め先で財形貯蓄をしている人が受けられる、おもにサラリーマン向けの住宅ローン
自治体融資 都道府県や市区町村が行っている融資。自治体により利用条件や融資対象の範囲などが異なる

 

【民間ローン】

フラット35 最大35年の長期固定金利ローン。住宅金融支援機構と提携した民間金融機関で申し込む
銀行 都市銀行や地方銀行、信託銀行など選択肢は広い。商品の多様性や柔軟性の高さがメリット
その他 住宅ローン専門会社のモーゲージバンクやネット専業銀行など。最近では外資系金融機関も参入
生命保険会社 対象は生保契約者で、提携ローンで用意されることが多い。引き落とし口座は銀行を利用する
信販会社 融資条件が緩いというメリットの反面、返済期間が短い、金利が高いなどのデメリットあり

 

 

 

住宅金融公庫から住宅金融支援機構へ

かつて住宅ローン選びの中心たった住宅金融公庫が廃止となり、新たに生まれたのが住宅金融支援機構です。引き継がれた業務は、どう変化したのでしょうか。

 

民間を圧迫する公庫は廃止

住宅金融公庫からの低金利の融資は、長い間住宅ローンのトップシェアを誇っていました。しかし、その低金利は、採算が取れなくても国の補助金で補填される、特殊法人だからこそできたのです。民間金融機関の競争力を低下させる「民業圧迫」だという批判が根強くあったため、公庫は国の特殊法人見直しにともない、平成19年3月31日に廃止されました。以後、業務を引き継ぐ機関として、同年4月1日に独立行政法人「住宅金融支援機構」が誕生しています。

 

融資の中心は「フラット35」に

住宅金融支援機構では、個人への直接融資は原則的に廃止されました。業務の中心は民間金融機関の住宅ローン債権を買い取り、証券化することへ移行しました。つまり、民間金融機関との提携ローンである「フラット35」現在の融資の柱となっています。

 

 

個人向け融資はほとんどが終了

それ以外の個人向け融資は、全て終了しています。ただし、勤めている会社などで財形貯蓄をしている人が対象の「財形住宅融資」は引き続き利用可能となっています。また、災害時の復興支援や、地すべりなどの災害を防ぐための工事に関わる融資も継続しています。リフォーム融資は基本的に廃止ですが、高齢者向けの返済特例制度を利用したバリアフリー住宅へのリフォームと、耐震強度の改良工事に限り、引き続き融資が受けられます。

 

公庫で積立をしていた場合どうなるの?

平成16年度まで、住宅金融公庫には割引された債券を購入して積み立てる「つみたてくん」というコースがありました。3年以上積立をしていた人は、引き続き積立開始時の条件で融資を受けられます。

 

 

 

住宅ローンの主役フラット35を知る

公庫融資の替わりとして、住宅ローンの基本となっているのがフラット35です。どんな商品なのかまずは仕組みから説明しましょう。

 

 

買取型と保証型がある

住宅金融公庫が廃止されてからも、民間の金融機関が長期固定金利のローン商品を提供できるようにと、住宅金融支援機構が支援する事業がフラット35です。フラット35には、ローンの債権を住宅金融支援機構が買い取る買取型と、住宅金融支援機構が金融機関に対して債権の保証をする保証型の2タイプがあります。基本的に、金利や融資金額などは変わりませんが、取り扱い金融機関の数が、買取型のほうが圧倒的に多いこともあり、買取型が主流です。

 

 

フラット35の仕組み

フラット35はまず、消費者が民間の金融機関にローンの申込みをします。所定の基準をクリアしてフラット35が利用できれば、金融機関から融資が実行されます。ローンの返済も金融機関に行います。金融機関はローンの債権を住宅金融支援機構に譲渡されると、同機構はその債権を証券化して投資家に売却し、運営資金を得ます。

 

 

さまざまなメリットがある

フラット35の最大のメリットは、長期の固定金利型であることです。金利が上がっても返済額が増えず、借り入れ時に返済額がわかるので、返済計画が立てやすくなります。また、最高8000万円まで融資が受けられることに加えて、保証人や保証料、繰上げ返済の手数料も不要なこともメリットといえるでしょう。

 

 

フラット50とはどんなものですか?

2009年に開始された長期優良住宅のみ利用できる、最長50年の長期固定金利ローンです。月々の支払い額は下がりますが、総利息(つまり支払い総額)はかなり高額に。 50年間物件を維持するのも大変です。

 

 

フラット35 4つのメリット

メリット①
【長期固定金利なこと】

最長35年の長期固定金利のため、資金の受け取り時に返済金額と利息額が決定し、返済計画が立てやすい

 

メリット②
【保証料や繰り上げ返済手数料が不要】

保証人や保証料がいらない。また、返済 中にローンの条件を 変更したり繰り上げ 返済をするときの手 数料も不要(一部繰り上げ返済の場合は100万円以上から)

 

メリット③
【耐久性や断熱性などが安心】

フラット35を利用するためには所定の基準をクリアする必要が。逆に言えば、質の高い住まいが手に入ることに

 

メリット④
【返済条件を変更できる】

収入の減少などで返済に行き詰まったときに、一定期間、返済額を減額したり、ボーナス返済を取りやめたりできる

 

 

 

フラット35の基本データと融資までの流れ

フラット35を利用するためにはいくつかの条件があります。その条件を説明するとともに、融資までの基本的な流れを追ってみましょう。

 

 

100%ローン利用が可能に

フラット35を利用するには安定した収入が必要となります。また、年収に占めるすべての借り入れの年問返済額の割合が決まっています。年収400万円以下の場合30%以下、年収400万円以上の場合35%以下で、たとえば年収400万円の場合、年間の返済額は120万円以下、つまり月にならすと10万円以下となります。ちなみに、すべての借り入れとは住宅ローンだけでなく、車のローンやカードのリボ払いローンなども含まれるので注意してください。

 

借り入れ金額は100万円以上8000万円以下で、以前は建設費または購入費の90%までしかローンを組めませんでしたが、現在は100%の利用が可能です。つまり年収などの条件さえクリアしてれば、頭金なしの100%ローンという形でも住宅購入が可能となったのです。ただし、税金や登記費用などが必要となるので、実際すべてをローンでまかなうことはできません。

 

申し込む流れの違いを知る

フラット35で融資決定までの流れは住宅を一から建てるとき、新築住宅を購入するとき、中古住宅を購入するときで変わってきます。一から住宅を建設する場合は、まず借り入れ申込みが必要です。一方、新築住宅の場合、売り主が設計検査を申請し、合格した物件のみがフラット35利用可能住宅となります。中古住宅の場合は、物件検査に合格すれば借り入れを申し込めます。どの場合も、その物件がフラット35が定める建築基準に適合していることを証明する適合証明書が必要です。

 

 

 

金利優遇が受けられるフラット35(S)とは

フラット35 (S)は省エネルギー性や耐震性などで一定の技術基準をクリアしていると、10~20年金利が優遇されるというものです。受け付ける期間が決まっているので注意しましょう。

 

 

20年間金利優遇タイプも登場

フラット35 (S)は、省エネルギー性、耐震性、バリアフリー性、耐久性・可変性について一定の基準に達している優良住宅について、当初10年間の金利が年0.3%優遇されるという制度です。また、平成24年3月31日までの時限措置として、当初20年問の金利が優遇されるフラット35 (S・20年優遇タイプ)も取り扱われています。ちなみに、20年優遇タイプはより適用基準が厳しくなります。

 

フラット35 (S)への切り替えも

フラット35 (S)の適用を受けるためには、適合証明機関に対し物件検査の申請を行い、フラット35(S)の適合証明書を交付してもらう必要があります。ただし、申し込み時に適合証明書は必要なく、融資が実行されるまでに証明書を金融機関に提出すれば大丈夫でもまた、フラット35申し込み後に、フラツト35(S)に適用しているとわかった場合、融資実行前であれば、切り替えできます。その場合、申し込んでいる金融機関に相談すればよいでしょう。

 

フラット35 (S)の適用を受けるには、設計検査と中間現場検査、竣工現場検査が必要ですが、検査の一部を省略することもできます。たとえば、住宅性能評価書を取得している場合、設計住宅性能評価書があれば設計検をが、建設住宅性能評価書があれば設計検査と中間現場検査が省略可能です。また、設計検査を受けずに竣工していても、中間現場検査が可能な時期ならばフラット35 (S)に申し込むこともできます。

 

金利優遇を受けるための住宅の条件

次のいずれか1つ以上の基準を満たす住宅なことがフラット35(S)に申し込むためには必要です。

 

【省エネルギー性】

省エネルギー対策等級が4であること。省エネルギー性の基準は地域によって違います。

 

(20年タイプの場合)
エネルギーの使用の合理化に関する法律に基づく住宅事業建築主の判断の基準に適合する住宅であること。

 

【バリアフリー性】

高齢者等配慮対策等級が3~5の住宅。(床は段差がない、トイレ・玄関・浴室・脱衣室に手すりを設置など)

 

(20年タイプの場合)
高齢者等配慮対策等級4または5の住宅。マンションの専用部分は等級3でもいい。

 

【耐震性】

耐震等級が2または3であること。または免震建築物(住宅性能評価書物件が対象)であること。

 

(20年タイプの場合)
耐震等級が3の住宅。住宅性能表示制度の性能等級と同じだが、住宅性能評価書がなくても利用できる。

 

【耐久・可変性】

劣化対策等級が3、かつ維持管理対策等級が2または3であること。マンションについては一定の更新対策が必要。

 

(20年タイプの場合)
長期優良住宅の普及の促進に関する法律に基づき、長期優良住宅の認定を受けた住宅であること。

 

フラット35(S)を申し込むためには

①フラット35(S)の受付期間中にフラット35(S)の申し込みができる金融機関に借り入れの申し込みをする

 

②フラット35の技術基準に加えて、フラット35(S)の技術基準を満たしていることを証明する「適合証明書」を申し込み先の金融機関へ提出する

 

 

 

民間の住宅ローン 【都市銀行系】

柔軟な資金計画を望む人には民間の銀行のローン商品の多様性は魅力です。そのなかでも都市銀行系の金融機関は、常に新たな住宅ローン商品開発の先駆者といえます。

 

 

銀行独自の住宅ローン

これまでに紹介したように、住宅ローン主流は旧公庫の融資からフラット35へ、平成19年に移行しましたが、フラット35を扱う銀行にも各行独自の住宅ローン商品があります。金利の低さではどうしてもフラット35に分がありますが、銀行の住宅ローンが勝っている点としては、①物件審査の基準が緩い ②費用の何割までという融資額の制限がない ③借り換え先としても利用できる、といったことが挙げられます。

 

 

金利や商品のバリエーションも豊富

銀行の住宅ローンは一般的に金利夕イプの選択の幅が広めです。全期間固定金利型と変動金利型のほか、一定期間金利を固定できる固定金利選択型、なかには借入額の一部を固定金利にするミックス型などもあり、自分たちに合った金利タイプを選べるのはメリットの一つです。

 

 

ローンに申し込むとよいことも

銀行ローンのなかで中心となる都市銀行では、常に新しいローン商品や付帯サービスを提案しています。フラット35以外の独自ローンに申し込むと、そうしたサービスを受けることができます。たとえば、三菱東京UFJ銀行では、7大疾病に対応する特約を付けられます。また、三井住友銀行は、手続きを全てネット上でできる上に、インターネットからなら繰り上げ返済手数料も無料となっています。さらに、三井住友銀行とりそな銀行には、女性専用の優遇ローン商品もあります。

 

 

 

民間の住宅ローン 【地方銀行系・信用金庫】

住宅ローン商品は、金利も商品タイプも銀行により大きく違います。都市銀行だけでなく、地域密着型の金融機関の商品も調べて比較検討しましょう。

 

 

利用できるのは近くの銀行

地方銀行や信用金庫は、都市銀行と異なり「地域密着型」です。なかには本店から離れた都道府県に支店を持つ大手もありますが、たいていは支店の分布が一部地域に隕られています。住宅ローンを組むには来店契約が必要なので、自然と利用は近くに住む人に限られます。支店まで2時間で来られるなど、住んでいる場所を条件にする地銀や信金もあるほどです。また、信用金庫の場合は、利用者は会員のみになります。会員になるためには、申し込みのほかその信金に小口の出資が必要な場合もあります。

 

 

キャンペーンを見逃すな

地方銀行系・信用金庫で注目すべきは、フラット35では受けられない金利優遇のキャンペーンです。特別金利が適用されると、通常は金利が割高になる全期間または長期の固定金利型を選んだ場合でも、フラット35の金利を下回ることがあります。この優遇金利の制度は都市銀行の住宅ローンにもありますが、地銀や信金ではキャンペーンとして期間限定で行われることが多いので、申し込み時期を見極めましょう。

 

キャンペーン金利の適用を受けるためには、申し込み先の金融機関の口座を勤め先からの給料振込先にしているなど、一定の利用条件を満たす必要があります。利用頻度が高い銀行なら優遇を受けられる可能性も高いので、まずは自分のメインバンクからチェックしてください。

 

フラット35を扱わない銀行もある

銀行ならどこでもフラット35を扱うわけではなく、地銀や信金の中には自行の住宅ローンしか扱わないところも。変動型の優遇金利が特に低い、固定型の選択肢が多いなど、それぞれの金融機関に特色があります。

 

 

 

民間の住宅ローン 【その他の金融機関】

住宅ローンの選択肢はまだまだあります。新タイプの金融機関やノンバンク系金融機関は、従来の銀行とは違うユニークな商品をそろえています。

 

 

繰り上げ返済しやすい2銀行

借入先として、ぜひ検討したい銀行が2つあります。保証料不要のローンを扱う、新生銀行とソニー銀行です。新生銀行の住宅ローンで最大のメリットは、繰り上げ返済が無料でいつでもできることです。住宅ローンの返済口座に一定以上の金額があれば、自動的に繰り上げ返済が行われる仕組みです。サービスへ申し込む必要はなく、余剰金を返済口座に移せばOKです。

 

ソニー銀行は、ネット専業銀行ならではの使いやすさが魅力です。申し込みだけでなく、繰り上げ返済や変動金利型から固定金利型への変更などの手続きもすべてウェブ上で行えます。また、変動金利型を選んだときは繰り上げ返済手数料がかかりません。繰り上げ返済は、手数料を何度も払うと結構な額になり、効果が薄れてしまいます。無料ならこまめに繰り上げができて十分な効果があるのです。

 

 

預金があれば利息ゼロのローンも

保証料だけでなく、金利不要というローンも出てきています。東京スター銀行のスターワン住宅ローンがそれで、預金分については利息がかかりません。たとえば、2000万円を東京スター銀行に預金していれば、2500万円借りても利息がかかるのは500万円のみなのです。退職金などでまとまった額を預けられるなら、手持ちの預金を減らさずに、お得にローンを利用できます。そのほか、生命保険会社の医療保険とセットになったローンなど、さまざまな商品があるので、賢く利用しましょう。

 

ネット専業銀行でも窓口から申し込める

店舗を持だないネット専業銀行やモーゲージバンクは、代理店窓口での申し込みも可。ウェブ上の説明で不安なときには直接問い合わせましょう。また、提携銀行の店舗での取り次ぎサービスも誕生しています。

 

 

 

会社員の特権? 財形住宅融資とは

勤め先の財形貯蓄を利用している人だけが受けられる融資があります。初期の金利が低く、さらにフラット35との併用もできるローンです。

 

 

財形貯蓄をしていればOK

会社勤務など定収入がある人は、毎月の給与を受け取るときに、給料天引きの形で貯蓄する「財形貯蓄」の制度が勤め先にあるか確認をしましょう。財形貯蓄の残高が50万円以上あれば、住宅金融支援機構などの「財形住宅融資」を利用できます。

 

 

メリットの多い財形住宅融資

財形住宅融資は返済開始から終了まで5年ごとに金利を見直す固定金利制で、最初の5年間の金利は民間融資と比べてかなり低く設定されています。融資金額は財形貯蓄残高の10倍(最高4000万円)までで、住宅の購入費または建築費の80%が上限です。もし借入額が希望額に満たなかったときでも、親子や共働きの夫婦の双方が財形住宅貯蓄をしていれば、複数の同居予定家族で申し込むことができ、さらに借り入れができます。

 

また、フラット35と併用できるので、両方に申し込めば購入費用のすべてをローンでまかなうことができます。財形住宅融資による借り入れ当初の低金利と、フラット35による長期の固定金利のメリットを両方受けられるので、資金計画としてはとても安心度の高い形といえます。

 

 

金利の変動には要注意

ただし、財形住宅融資は当初の5年が過ぎれば金利が変動し、この変動の幅に上限がないのが注意点。金利が急激に上昇すれば、返済額が大幅に増えるリスクがあることは知っておいてください。

 

 

公務員も財形住宅融資を受けられる?

サラリーマンは、会社を通じて「雇用・能力開発機構」から融資を受けますが、公務員や公共団体の職員は、共済組合を利用します。どちらの制度も使えない人は、住宅金融支援機構からの直接融資を受けることにしましょう。

 

 

 

勤務先の社内融資にはいろいろなメリットが

会社勤めの人なら、勤め先が融資を行っている場合があります。金利などが一般の住宅ローンより有利なので、ぜひ検討してみてください。

 

 

独自融資と提携融資

社内融資には大きく分けて二つの形式があります。一つは、その会社自身が資金を出して行う融資です。銀行などのローンのような商売ではなく従業員への福利厚生の一環なので、有利な条件で利用できます。もう一つは、会社が金融機関と提携した融資です。その金融機関のローン商品を利用することにはなりますが、会社の信用のおかげで、個人で利用するよりも条件が有利になります。提携している先があれば利用したい制度です。

 

 

社内融資はメリットが多い

社内融資の有利な条件とは、まず金利が低いこと。具体的な数値は会社によってまちまちですが、民間金融機関の住宅ローンよりは格段に低くなっています。利用資格の条件が綏いのもメリットで、担保が不要だとか、配偶者が保証人になれるヶ-スが普通です。一方、デメリットとしては、あまり大きい額の融資が受けられないことが挙げられます。また、民間ローンのように来る者は拒まずとはいきませんから、希望する従業員が多ければ順番待ちで予定通りの時期に融資が実行されないケースもあります。

 

 

退職金の額がポイントに

もう一つ注意したいのが退職金のこと。退職金は法律上担保にできませんが、実質的には将来の退職金の額を見越して融資が実行されます。転職などで早く退職すると退職金で完済できず、新たに資金を調達しなければならないので要注意です。

 

 

デメリットもあるので注意しよう
融資額が少ない

融資額の上限は会社によって異なるが、総じて民間ローンよりは上限が低くなる

申込者が多いと時間がかかる 社内融資の希望者がほかにもいれば、その人数によってはしばら<待たされることも
申し込み時期が限定される 民間の住宅ローンのように通年申し込めるわけではなく、だいたいは受付期間がある
中途退職しにくくなる 独自の社内融資なら退職時に一括返済しなければならないので、中途退職は難しい

 

 

 

各地の自治体にも住宅ローンがある

公的融資のなかでも、特に好条件のものが多いのが自治体融資です。住む予定の地域だけでなく、職場がある自治体の制度も調べておきましょう。

 

 

金利が有利な公的融資

都道府県、市町村など、各自治体には住宅取得費用の融資制度があります。ただし、住宅を取得する地域に一定期間住んでいるか、住むことを予定している、または地域内の職場に勤務していることが条件。この条件は各自治体によって異なります。自治体融資は、民間融資に比べると金利が低めの場合が多いようです。しかし、高額の融資は受けられなかったり、返済期間が短かったりという制限もあるので、詳細については事前に自治体の窓口に問い合わせましょう。

 

 

直接融資と間接融資

融資方法には、「直接融資」と「間接融資」の2タイプがあります。「直接融資」は、利用者への融資金を各自治体が年度予算の中から出し、直接貸し出す方法です。「間接融資」は、指定の金融機関を通じて融資を行う方法で、さらに融資斡旋と利子補給の二つの方法に分かれます。

 

前者は、自治体があらかじめ特定の金融機関に補助金を出し、金融機関はその分を差し引いた低金利のローンで利用者に融資を行います。後者は、利用者が指定金融機関で口-ンを組むまでは同じですが、自治体から金利の全額または一部の補給を受ける方法です。この補給は、利用者に直接行われる場合と、指定金融機関を通して行われる場合があります。なお、多くの場合、補給期間は3~5年ほどの短期問に限定されています。

 

全自治体に融資制度があるわけではない自治体の財政が苦しければ制度自体がないこともあります。また、木造建築の耐火工事など、特定の工事を推奨するために融資対象を制限する自治体が増え、単なる購入費や建設費の補助は減っているのが現状です。

 

 

 

自分たちに合った住宅ローンを選ぼう

様々な住宅ローン商品を比較しても、何を選べばいいのか迷ってしまう人もいるでしょう。検討する順番の目安を知っておけば役に立ちます。

 

 

可能なら公的融資を選択

ローンを選ぶときは当然、より金利が低いものから検討します。まずは、自治体融資の有無、そして自分に融資を受ける資格があるかどうかを確認しましょう。次に、財形貯蓄がある人は、財形住宅融資がいくらまで受けられるかを調べます。この2つの融資条件に合わなかった人、または融資額が足りなかった人は、ほかの融資との併用を考えなければなりませんが、返済計画が立てやすいフラット35を軸にするのがセオリーです。

 

フラット35を受けられない、またはフラット35だけでは融資額が足りないという人は、さらに銀行ローンを検討しましょう。全国各地に支店のある都市銀行が申し込みやすく便利。最近では、インターネット経由で申し込めるネット専業銀行の商品にも人気が集まっています。

 

 

家族構成も考慮に入れて

子供の有無、年齢など、ライフスタイルによっても選び方を変えなければいけません。たとえば、子育て中の家族はその分生活費も教育費もかかるので、さし当たっての返済負担ができるだけ少なくて済むよう、フラット35など固定金利の長期ローンが安心です。

 

しかし、子育ての終わった家庭は、ある程度年齢も高いので、収入のあるうちに返し終えてしまいたいものO銀行融資の変動金利型を選び、どんどん繰り上げ返済して優遇金利が適用されるうちに短期で完済するのも手です。独身者がローンを選ぶときの注意点は?家族がいないと支出の変化は少ないものの、収入を得る人間が自分一人というリスクが。フラット35など長期ローンを組むより、銀行の短期固定型で、低金利のうちに繰り上げ返済で完済を早めるほうが安全です

 

 

住宅ローン選びの基準

【公的融資】
今住んでいる、または住む予定の自治体に融資制度があるなら、受けられるかどうかを必ずチェックしましょう。

 

【フラット35】

リスクの低い固定金利のフラット35を軸に考える。ただし、物件の審査基準が厳しいので注意

 

【都市銀行】

定収入のあるサラリーマンならば、金利の優遇など有利なサービスを受けられる可能性がある

 

【民間その他】

地元にある地銀・信金にキャンペ-ンがないかどうかチェック。ネット専業銀行の商品も比較する

 

【提携ローン】

もしほかの金融機関で融資の審査に通らなかったときは、融資条件が一番柔軟な提携ローンを検討

 

 

家族構成による住宅ローン選びのポイント

【子供なし/20~30代】

出産や転職といった支出の変化にも耐えやすいよう、フラット35など長期固定金利型を基本に

 

【子供養育中/30~50代】

フラット35か、または銀行の固定金利選択型ローンを選んで当面の出費を抑える手もあり

 

【子供独立後/50~60代】

収入が安定しているなら銀行ローンの変動金利型で短期間に完済し、利息分の返済額を減らしたい

 


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